中国輸入代行での仕入れには消費税はかかる?
中国のショッピングサイトであるアリババやタオバオから中国仕入れをした場合、消費税は課税されるのかどうかご存じでしょうか?
結論から申しますと、消費税はかかります。
今回は輸入の流れと消費税の課税対象、計算式をご紹介します。
1:輸入の一般的なケース
まず物品が保税地域に搬入されると通関士が「輸入申告書」を作成し税関に申告します。
税関で審査後に、課税額が決定され輸入許可が出ます。
そして通関業者が関税と輸入消費税を立替払いし、「輸入許可通知書」を受け取ります。
物品は保税地域から搬出され、配送されます。
事業者が物品を受け取る際に配送業者に立替払いされていた費用を現金で支払い、輸入完了です。
消費税がすぐに払えない場合、税関長に納期限の延長についての申請書を提出し、担保を提供すれば、担保の額の範囲内の消費税額について、最長3か月間の納期限の延長が認められます。
2:消費税の課税対象
消費税が課税される対象はなんでしょうか。
原則としては、「国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等」となっています。
注目するべきことは、日本の「国内」という点です。
つまり中国(海外)で物品を購入した代金や、中国内で配送される費用に対しては不課税となります。
物品が日本に到着し、日本の保税地域から受け取る際に「外国貨物の輸入」として輸入消費税が課税されます。
これは日本製品との比較で、価格的に不利にならないようにするためです。
また、輸入消費税は法人や個人に関係なく課税されます。
3:輸入消費税の計算方法
先程も述べたとおり日本国内で発生する消費税ですが、
計算方法は通常の日本国内での仕入れ時とは違い、仕入れ価格×10%ではありません。
令和元年10月1日から、消費税率及び地方消費税の税率が10%に引き上げられると同時に、消費税の軽減税率制度が実施されています。
標準の消費税(10%)は、内国消費税(7.8%)と地方消費税(2.2%)に分けられます。
消費税(7.8%)は、CIF価格(端数処理前)と端数処理後の関税額の合計(千円未満切り捨て)に対して課税されます(100円未満切り捨て)。
地方消費税(2.2%)は、内国消費税額の22/78に当たる額(100円未満切捨て) です。
例:テレビ(関税:無税、消費税:標準税率) 価格228,300円の場合
【消費税】
228,000円(課税価格)(1,000円未満切り捨て)×0.078=17,784円→17,700円(100円未満切り捨て)
【地方消費税】
17,700円(課税価格)×22÷78=4,992円(1円未満切り捨て)→4,900円(100円未満切り捨て)
→消費税及び地方消費税
17,700円+4,900円=22,600円
参考URL 税関 令和元年10月から消費税率が引き上げられます(税額計算・Q&A)
4:課税価格が1万円未満の場合の免税について
課税価格の合計額が1万円以下の物品の輸入については、以下の場合を除き、その関税及び消費税が免除されます。
ただし、消費税以外のその他の内国消費税(例:酒税、たばこ税等)が課せられる場合は、それらの税は免税の適用はありません。
課税価格の合計額が1万円以下の物品であっても、日本の産業に対する影響その他の事情を勘案して、特に定められた物品(例:革製のカバン、ハンドバッグ、手袋等、編物製衣類、スキー靴、革靴及び本底が革製の履物類等)については、免税の適用はありません。
ただし、これらの「関税を免除しない物品」として特に定められた物品であっても、税関において個人的使用に供されると認められる贈与品であって、課税価格が1万円以下の場合は免税となるものもあります。
参考URL 関税 1006 課税価格の合計額が1万円以下の物品の免税適用について(カスタムスアンサー)
中国輸入販売を行うにあたって必要な費用ですから、必ず事前にチェックしておきましょう。
※2023/02/28現在の情報です。
この記事は中国輸入代行業者である中国仕入れのさくら代行が執筆しています。
中国仕入れのさくら代行:https://www.sakuradk2.com
さくら代行は日本と中国に拠点を持ち、事業者様の代わりに中国国内の全ての業務と日本への納品(FBA直送含む)を行うことを使命としております。
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